(動画あり)黎明橋公園「初」冬芝種まき(2021.10.10)
この試みは黎明橋公園の初めてのことです。
「せっかくだから冬も緑にしてよ」。大事に育てた芝生が冬に枯れてしまうこと(根っこは生きて冬を越して春にまた芽吹くケド)を嘆いてる町会のお兄さんから毎年言われてましたが、いつも同じ返答をしてました。「いや無理ですよ。」
ここ公園ですから種まきの後散水できないでしょ?スプリンクラーもないし。公園だから囲って養生できないでしょ?、冬は倉庫掃除して芝刈り機研磨して、納会してそれでシーズンオフ作業もオフなのに、タネまくと冬の間も作業になるの寒いですよ?と言ってました。
この方針180度転換。
何度も記していますが、夏芝がこの2年最悪のコンディションに見舞われていまして、その度に多くの住民の方に参加してもらい苗を植えつけ、囲って養生して、毎日水まき等々を経て復活。これを2年で2回繰り返し、3度目をやるにはあまりに策がないでしょう・・・と反省しました。
植えた苗がダメになることが一番辛く嫌なことです。その訳は、まず夏芝は多年草で長年続くものなのです。本来根を深く育ててゆくものなのです。それが夏芝だし、腕の良い管理。すぐに雑草だらけにするとか、刈らないとか、そう言うことさへしなければ、ちゃんと育てられるもの。
しかしこのコロナ禍2年の公園利用の激しさで毎年春に出てくる新芽があまりにも踏まれて枯死、そのあとその都度毎年1から苗を植えて三ヶ月弱囲い利用できず。一からやり直し。これでは根も浅くしか育たないし芝生の良さを活かせない。芝生よごめん。もう一つ、その姿を毎週頑張って育てにきてる子どもたちに、平日元気に遊んでる子どもたちにもう見せたくないんです。ちゃんと大人が克服して行けることを見せてゆきたい気持ち・・・なんです。
そんなこんなで、夏芝守るために、冬芝のタネ撒くことにしました。一番初めに書いたようにスプリンクラーない公園で、踏圧激しい公園で、夏芝の上に冬芝まくことは、失敗する可能性高いことです。うまくゆかないかもしれません。冬芝はすぐはげちゃうかも。でもそれでも禿げさせる踏圧をダイレクトに夏芝が受けなかった、これだけでも値打ちあるんじゃないかしら?もちろんうまくゆけば冬も緑の気持ちの良い芝生(感触は断然冬芝の方が気持ちいいんですよ)
そのためタネを2種類、46キロ分購入しました。
早めに集合して道具をだします。
この機器はスパイキングするもの。通常はぐっさり深く刺して根を切ったり、耕せない芝生地の地中に空気を送ったりするために使いますが、今回はタネの寝床を作るために使用します。
皆さんが来てくれたので、準備が捗りました。集合時間まで後少しあるので本日のメニュー①落ち葉かきを先にします。
時間が来て集合して今日の段取りです。
いつも苗植えなどイレギュラーで端折れない作業の時は日本芝草学会の先輩が力貸しに来てくださいます。今日も横浜から来てくださいました。
メニュー
②穴あけ:スパイキングで
③種まき:手で、施肥マシンで
④目砂まき:スコップで
⑤施肥
⑥散水
の流れでやってゆきます。
スパイキングの注意事項の説明。今日は力いらないですよ、奥深くしないでね。足で押さないで、グサと刺すだけで3センチの深さになりますから!この穴にタネを落としたいのです。タネは大量に撒くのでたくさん発芽する予定、しかし使われてるうちにえぐれはげてきます。でも穴に入った子はしぶとく強いと言われてます。
担当は男性中心にアサイン。本当は2グループアサインさせてもらい交代しつつしたかったのですが、こちらの告知不足のためそんなに集まりがなく、1グループで完遂してもらうことに!よろしくお願いします!
当日になるまで参加の方が何人来てくれるのかわからないのがうちのやり方。参加する人を縛らない自由意志が一番。
人が少ないなら少ないなりにやれることをするだけ、それでやがて出来ない状態が続いて芝生が維持できなくなるかもしれないけど、心痛いけど落ち込みすぎず、それはそれでその結果はこの地域の意思かな・・・ならば仕方ないと思おう・・・とそんな覚悟でやってます。(でも実際は一度も作業を飛ばすことはないんですこの9年、すごいことだと思います)。誰か動員してきてもらうと、それは強制になっちゃう。ボランティアってそうじゃない、そこ守ってゆきたい一線です。強制されて作業しても心ないものになっちゃうし(これ大事ポイント)、絶対続かないでしょ?という気持ち。
そういう美しいこと言ってると今日のようにイベントなのに参加の方少ない・・・という日もあります。でもやります。やるんです。来てくれた人みんな楽しんでやっちゃいましょう!・・・なので受付も閑古鳥。作業に参加してもらいました。
穴あけチームが頑張ってる間、落ち葉かきと雑草とり。
落ち葉は子どもが一番なれた手つきです。
グサリ、グサリと穴開けてゆきます。
やり始めてたらすぐに雨が降り、一旦雨宿り。
次に雨が降って、一旦休止で雨宿りしてくださーいと声かけしても休止してくれない。なんか先を急ぐモードに入っちゃった。ありがたいなぁもう。風邪引かんといてくださいね。
穴あけが終わったところから種まき。子どもたちに集合してもらい、いよいよ!です。
ちゃんと話聞いて!!いつもはこんな言葉言うことないのに、今日の子供達のテンションはわちゃわちゃ。興奮気味です。
手も顔もバケツに突っ込んで、感触を楽しみながらさぁ種まき。
使用するタネは今回2種類。ペレニアルライグラスとアニュアルライグラス。中央区立月島幼稚園でも使ったことがあるペレニアルライグラス、競技場でもよく使用されるこの芝種一択になるな、と思いつつ、念の為、芝生の師匠に芝種についてご相談。今回の冬芝導入の目的があくまで夏芝の保護、夏芝の芽出しの保護で春から夏前までできるだーけ長く愛でる目的ではないんですと相談すると、それではアニュアルライグラスが適してると思うから混ぜてみてはどう?とご助言いただきました。アニュアルライグラス、どんな子なんだろ・・・
こんなこ↓
子どもたちはアニュアルライグラスのタネをまいてもらいました。
どうしても手でまくので偏りが出ますがそれも子供達が蒔いたのよというご愛嬌と考えます。
いつもの冬芝のエースのペレニアルライグラスはマシンを使い満遍なく蒔いてゆきます。
施肥マシンやったことないよーーといういつものメンバー、丈夫大、丈夫あなたなら簡単にやれる、やれると説明して、操ってもらいました。何事も無理強いすることはないですが、1年を通じての芝生作業をまずは部分を経験してもらってから、それから一つ一つ出来るものを増やしてもらいたいのです。
芝生の作業は1年を通じていつもやる作業、その時だけの作業と様々ですが、できるだけ多くを体感した方が絶対楽しくなりますから!少々重労働なこともtryしてもらいたいです。その重さを感じてる人の言葉は正直です。芝生のこと人に伝えるときに実感が込められると思います。そしてイクシバには作業を志願してくれる人ばかり。なんでもやってみたろう精神の人素敵ですね。良い例が1年生の小さな女の子が砂山から大スコップで1輪車に砂を移して運んだりしています。大人でも甘えちゃって出来なーいという人多いような作業を背丈半分の子がやってのけるカッコ良さ!興味を持って面白がれる材料がたくさんあるのが芝生育てです。何年もやってくうちに、本当に芝生のことわかって、そして芝生を深く愛してる人が生まれています。
そろそろスパイキングも完遂し、スパイキングチームはホウキやレーキにもちかえ刷り込み作業をします。
この作業はタネをまきだけでは今ある夏芝の葉っぱの上にあるだけなので、それを地面まで、そして今あけた穴に落とすための作業で、今日一番のキモ作業。めちゃくちゃ大切。
お次はお布団かぶせです。
大きなスコップでオーロラのように砂をまきます。
子どもたちは小さな移植ゴテで砂まきです。普段は学校幼稚園で砂を投げていけませんと教えれてるのに、今日は思いっきりオーバースローで振りかぶって投げています。その方がパラパラ均等に撒けるので!臨機応変ってこういうことだよね。
忙しいけど少しの時間だけでも来ました!と来てくれた人も。
短時間で砂まきしてくれました。
その後は施肥&散水
いつもの作業だと、途中で時間が来たら、今日はここまでにしよう、と言えますが、種まきは最後までやるのみの1本道。途中でやめとく、はあり得ません。皆さんの力で予定の1時間オーバーの12時前に終了することができました。
天候不安定で雨降りつつでしたが、最後は暑いくらいのお天気になりみんなでアイス食べてお疲れ様でした!時間押してしまい最後まで残った人だけでの記念写真。みんなでやり切ったよ!
東京から40マイル離れたところに住む参加者の方も!
そのかたはYoutubeで芝生のタメになる知識を公開してくれているお方で、私ももちろん存じ上げておりました。そしてその日のうちに動画に上げてくださいました。
朝早くから電車乗り継ぎ駆けつけてくださったことに感謝!
最後は参加者の方に一言づついただきました。
みなさま、今日のご参加ありがとうございました。
こんな広い場所の芝生作り、一人二人じゃできません。
皆さんの力のバトンが繋がってるから育ってゆけています。
地域の皆様、是非これからも芝生の成長見守っていただき、お時間の許す時は芝生育て、ご参加くださいね。
次回の芝生育ては・・・
平日イクシバ!
10月14日(木)10:00-11:00
雑草とり
いつものイクシバ!
10月17日(日)9:00-10:00
目砂まき&柵囲い
- 飛び入り大歓迎。時間の5分前に来てビブスの人に声かけてくださいね。
- 汚れてもいい服装で。ボラ保険入ってます。